ニュージーランドでのはじめてのWWOOF(ウーフ)は、トラウマになりそうなくらいの地獄体験でした。
2年経った今では、最高のネタですが
※けっこう長くなるので、時間のあるときに読んでねっ
WWOOFについて知りたい人はこちら。
渡航前にWWOOFでステイ先を決定
ニュージーランド渡航1ヶ月くらい前にWWOOFに登録して、ステイ先を探しました。
銀行口座とかIRDナンバー(マイナンバーみたいなやつ)とか手続き系をするために、最初の3日間だけオークランドのホステルを予約して、そのあと数週間ずつ何軒かステイできたらいいなーって感じでした。
場所はとりあえずざっくりと北島に決め、レビューが良いところだけに片っ端からメッセージを送信!
返信は、ほとんど来ません。(海外あるある)
いちばん最初のステイ先は、いちばんオークランドから近く、いちばん返信が早かったところに決定!レビューの件数は少なかったけれど、評価はなかなか良さそう…!
ホストはヨガの先生をしていて、自宅に小さいファームがあるらしい。
渡航直前、さっそく問題が…?!
WWOOFは会員制なのですが、そのステイ先が急に『期限切れ』みたいな表示に。。
わたしは更新し忘れてんのかなー程度に思っていました。
あれ、なにかがおかしい。ファームステイ?
オークランドからバスで1時間半くらい。
えっ、これ?って感じの小さな古民家に到着しました。(グーグルマップでは木が茂っていて事前確認できず)
ホストはシングルマザーで、13歳の娘との2人暮らし。
まず、マザーがめっちゃ太ってて、ヨガの先生なんてとてもじゃないけどできなそう……職業うそだよな…何者?
うさぎ、猫、にわとり2羽を飼っていましたが、それをファームと言っているのか?という疑問。
畑とかもなにもありません。まったく手入れのされていない、木と雑草が生い茂った庭があるだけです。自宅菜園とかしてるって言ってた気がするんだけど…
1日目:最初の試練
家には夕方着いたので、仕事は明日からね~って感じでしたが…
部屋はここ使ってねって言われたところは、こども部屋でした。
床が見えないくらいにおもちゃやぬいぐるみが散乱。ほこりめっちゃ舞ってる。
なんとベッドは、余裕で足がはみ出るこどもサイズでした。
は、まじかよ…;
まず部屋の片付け&掃除からスタート。
おもちゃとかの片付けは娘がいっしょに手伝ってくれました。(手伝ってくれたっておかしいよな…)
夕飯はというと…手作りピザ。
娘の近所のともだちが来て、2人で遊びながらこねこね作ったやつ。
なので具なし&もちろん小さい。夕飯というよりおままごと。
この小さい2枚を3人で分け合って食べました。
ちなみにこの間ずっとマザーはなにもしてません。
ベッド小さすぎるので体丸めて就寝、、、しんどっ
2日目:体調不良になるまでしごと
朝、マニュアル本を読まされました。(え、企業ですか?)
ほんと仕事の規約みたいなやつです。
ノートに、何時から何時まで何分間なにをしたか、を細かく書かないといけません。
おそうじ前半戦
仕事はというと…、ひたすら掃除!!!!!
しかもその掃除する部屋がえぐい。。。
長年使っていない感じで、いつから掃除してないの?っていう部屋。
クモの巣とほこりに覆われまくってて(洋風ホラー映画に出てきそう)
今まで見たことないハンパない数のクモ!クモ!蜘蛛!!!!!
窓は緑色のカビ?に覆われていて、光が入らない状態でした。まじで衝撃。
まず、掃除機でひたすらクモ&クモの巣を吸うこと数時間…。
(掃除機の中を想像しただけで吐き気)
もうマスクもゴーグルもしたいぐらい、ほこりは舞うしにおいもやばい。
そのあとは拭き掃除。
床と壁はもちろん、部屋の置き物ひとつひとつも掃除しました(させられました)
窓は、外側だけマザーが掃除してくれ、なんとか光がはいるふつーの窓に戻りました。
ランチ…なし??!
何時間ほこりかぶりながら掃除してたんでしょうか。
14時くらいにやっと休憩です。
そしてマザーから衝撃的な一言。
えっ、ランチ持ってきてないの?ランチは出さないわよ。自分で買いに行ってね
なんだか笑えてきました。
そこはスーパーもなにもないような田舎で、10分くらい歩いたとこに小さい商店があるだけでした。
どれもめっちゃ高かったのを覚えてる。金欠のときにカナダでよく食べてた40セントくらいのインスタントヌードルが2ドルもしました。
おそうじ後半戦
ランチ後も続きです。
なんとかその部屋はキレイになったというか、クモの巣がなくなり、ほこりっぽさもなくなり、マシになりました。においは残ってるけど…
あとはリビングと廊下を掃除機かけて終了!!!!!
7時間くらいは掃除したと思う。
まさかの…やりなおし&衝撃発言
マザーのチェックが入りました。
ぜんぜんキレイになってない。もう一回拭き掃除して。
はあ…嘘だろ??!!!!!!
あらゆる場所を指でスッとこすりながら確認。
こんなめちゃくちゃ細かい人はじめて会いました。ドラマのいじめ役みたいです。
そこでまた衝撃な一言。
今夜Airbnbのお客さん来るんだから、ちゃんとキレイにしてよ!!!
はあ…嘘だろ??!!!!!!
この部屋泊まるの???!
もうわけわかめです。
そのあとまた拭いて、チェックしてダメで、また拭いてを何度も繰り返し。
一生合格はできませんね。マザーが夕飯の準備しなきゃなので終了になりました。
嘔吐…体調を崩す
急に激しいめまいと吐き気に襲われ、嘔吐しました。
イブ飲んでベッドで休んでたら、夕飯の時間になりマザーが呼び来て一言。
なんでそんな疲れてるの??こっちはごはん作ってるってのに、寝てんじゃないよ
まったくお腹空いてなかったけどなんとか食べ、その日はすぐ寝ました。
夜はほんとにAirbnbのお客さんが来て、わたしは風呂が使えなかった。。
3日目:逃亡を図る
この家、昨日掃除した部屋と、寝室とこども部屋しかないので、さすがにもう掃除するとこはないと思っていました。
そしたら今日はここ掃除してねと外に案内され…
そこには小さな小屋があり、扉を開けたらまた地獄絵図が。
昨日の部屋以上のほこり&クモ!クモ!蜘蛛!!!!!
においも昨日以上。
今から娘と出かけてくるから、今日は夕方まで帰らない。
昨日あんなに時間かけたのにキレイにならなかったから、今日はちゃんとやってよ!
「understand?」って何度もしつこく言われました。
この単語が嫌いになりそうです。
2人がいなくなり、一応掃除機をかけはじめました。
目の前には数えきれないほどのクモたち。
でもそれよりも、昨日吸ったクモたちがこの掃除機の中にうじょうじょ生きてると思ったら、吐き気しかしませんでした。
(また体調悪くなるなこれ…ニュージーランド来てなにやってんだろ…)
「逃げるなら今しかない」
と思いました。
波乱な逃亡
ちょっと考えて、荷物を急いでまとめはじめました。
実は前日の夜、すでにちょっとまとめてたんだけどねw
で、バスの時間を調べようと思って気づいてしまった…
今日は日曜日。バス…ない!!!!!
最寄り駅まで調べたら徒歩2時間半。笑
スーツケースあるし、3時間はかかるなーと。
そして最終手段。
今まで使ったことなかったウーバーをダウンロード!(こんなとこでデビューするとは)
でも田舎すぎて、近くに全然ウーバーいないんですよね~
何回もタップして更新してたら、捕まった…!!!!!
数分で来たので乗り込み、駅まで乗せてってもらいました!
24ドル……痛い出費すぎたけど命には代えられない。笑
そこから電車に乗ってオークランドに戻り、またホステル滞在に。
マザーとの最後のやりとり
マザーには、もう無理なので去りますとのメールをしました。
そしたら
掃除は終わったの?終わってないの?どっち?
終わってないなら今すぐ帰ってわたしが掃除しなきゃいけないじゃない!逃げないで!
明日もAirbnbのゲストが来て空港まで迎えに行かなきゃいけないから、いてもらわないと困る。
とのこと。
掃除終わってないです、ごめんなさい。と返したら
あなたはわたしを最悪な状況に追い込んでる。失望した。
と。
わたしは掃除の業者ではありません。
つづけて
わたしのうさぎに何かあったら、責任取ってもらう。
と言ってきました。どうやら、うさぎさんがいちばん大切だったらしいです。
そしていちばん最後に謎の言葉を送ってきました。
『恋人』
とまったくこのまま漢字で。
なにをトランスレイトしたんでしょうか。
これ以降、連絡は来てません。
さいごに
人種差別なのか?
実は2日目に、この間までここでWWOOFしてたっていうカナダ人の女の子が遊びに来ていました。
わたしが掃除させられた2部屋は、いつから掃除されてないのかも分からない状態。
ってことはこの子は掃除なんかやらされてない…ってことになる。
すごく楽しかった、いい家!って言っていたし、終わってからも遊びに来るなんて…
この子は一体この家でなにをして過ごしていたのか?
マザーと楽しそうにおしゃべりしていたから(わたしと全然態度ちがう)そんなこと聞けるはずもなく。
そこで気づいたことがある。
マニュアル本を読んだときに、今までのWWOOFの人が書いたメッセージノートみたいなのも横にあって少しだけ見た。
みんな、楽しかった!ありがとう!とかテンション高めな感謝のメッセージばかり。
国名とかいろいろ書いてるけど、そいえば全くアジア圏の人いないな~と。
あとはWWOOFサイトのここのレビュー。こっちもアジア人はいなかったです。
どうしても、もしかして…!と思ってしまう。
アジア人に汚い掃除でもやらせとけって。
いちばんの精神的苦痛
ニュージーランドに来て数日で、キウイイングリッシュ(ニュージーランド英語)をちゃんと聞くのはこの家がはじめてだったので、聞き取れないことが多々ありました。しかもめっちゃ早口なんですよね…
最初の数回は聞き返すと繰り返し言ってくれたんですが、そのあとは聞き返す度、大きなため息。
そのたび心が痛くなりました。
上記のマザーが言った言葉たちは簡潔に訳してますが、実際はもっと結構いろいろ言われてます。
メールもかなり長文です。
その後のわたし
オークランドのホステルに数日滞在。
次にWWOOFしようとしていたステイ先に連絡したら、滞在日早めてもいいよ!ってことに。
でも最初がコレだったので、WWOOF怖い。ニュージーランド人怖い。アジア人差別怖い。ってなってたんですよね。
もうWWOOFしたくないなー。けどまたダメだったら辞めればいいや。って軽い気持ちで次行きました。
勇気を出して2軒目に行ってみてほんとに良かった!!!!
2軒目の記事はこちら。
逃げるなんて大人げないですが、あのときはそれ以外の判断をする余裕がありませんでした。。
結局このマザーの正体は不明だったけど…
ほこりまみれの小屋の中にヨガマットがあって、昔はほんとにヨガの先生だったのかも?笑
WWOOFerのみなさんがこんな思いをしませんように…。
ステイ先選びはできるだけ慎重に!
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